植生指数:精密農業における重要なツール
リモートセンシング、GIS、GPS、精密農業技術の進歩が、作物管理改善の鍵となります。
同じほ場の中でも、作物の生育状況にはばらつきがあります。 精密農業技術は、この時間的・空間的な生育のばらつきを正確に把握し、分析、管理することを可能にします。精密農業の目的は、このばらつきを減らし、作物の質と量を維持して生産性を高めることです。この作業は専用のセンサーを搭載したドローンで撮影した空撮画像を活用することで効率化することができます。
精密農業におけるリモートセンシングというと、すぐに思いつくのがセンサーと植生指数です。 植生指数は、通常、可視化対象の植物のストレスの種類に応じて、さまざまなスペクトルバンドを使用して算出されます。
Pix4Dの農業用専用ソフトウェアであるPIX4Dfieldsには、NDVI、NDRE、VARI、TGI、SIPI2、LCI、BNDVI、GNDVI、MCARIなど、最も一般的な植生指数があらかじめ設定されています。それぞれの植生指数によって、用途と視覚的アウトプットが異なります。
PIX4Dfieldsには指数計算機が用意され ており、具体的な作物調査や作物保護のニーズに合わせてカスタマイズした指数計算式を作成できます。 さらに、インポートした画像内の帯域に応じてカスタム指数を作成できます。作成したカスタム指数は反射率マップの帯域の下にボタンとして表示されます。
![Dynamic range in Pix4Dfields](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/1sSIwNASBvLfV9SZ4w6eTL/9dffa6b19398df5d2b2de0a7b0187b01/Pix4Dfields-1.8-advanced-layer-visualization---dynamic-range.jpg)
NDVIヒストグラムの最大値と最小値の調整
高度なレイヤー可視化ツールに加えて、PIX4Dfieldsには重要なデータを絞り込んで分析するための複数の機能が用意されています。たとえば、ヒストグラムの平準化やダイナミックレンジなどの機能を使用して、目的のデータ値を詳細に制御できます。 この機能により特定の値に注目できるため、ほ場の状態をさらに詳しく把握できます。ドローンとPIX4Dfields を組み合わせることで、従来は同様の規模・費用では得られなかった知識やデータを得られるのです。
PIX4Dfieldsの植生指数:NDVIとNDRE
![Normalized Difference Vegetation Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/5NmJJpdrTSi1pDa6NVOVmt/dd7a96b1e72d9ba715faf06395355ba8/Pix4Dfields-NDVI-index.jpg)
NDVI(正規化植生指数)- 精密農業では、バイオマスの計測に使用されます。林業分野では、森林供給と葉面積指数を定量化するために使用されます。
![NDRE – Normalized Difference Red Edge](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/7mDRtnudIlBQFCa2CVHDJE/7a1013cd4ef63c0783973269bcc2e779/Pix4Dfields-NDRE-index.jpg)
NDRE(正規化レッドエッジ指数)- 土壌のバックグラウンド効果に対する、葉のクロロフィル含有量を示す指数。この指数は、レッドエッジ帯域が利用可能な場合にのみ使用できます。
PIX4Dfieldsの植生指数:SIPI2とLCI
![SIPI2 – Structure Intensive Pigment Index 2](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/Gnyanm5R34C0jM7FMXJoB/ab89c851265f594f87c2d686c3206b2e/Pix4Dfields-SIPI-2-index.jpg)
SIPI2(森林密集色素指数2) - 林業などで、林冠構造のばらつきが大きいエリアで使用される指数。
![LCI – Leaf Chlorophyll Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/1akhIIxOhOEp5VCErT9OCe/b61e99e0ac62d38387d547612dc80c3e/Pix4Dfields-LCI-index.jpg)
LCI(葉クロロフィル指数) - 全体が葉で覆われているエリアのクロロフィル含有量を評価する指数。
PIX4Dfieldsの植生指数:TGIとVARI
![TGI – Triangular Greenness Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/2R9FvtAGNOF6cxN6dCWgp6/ea4fc5cd5d2c1b79144165b0309aa076/Pix4Dfields-TGI-index.jpg)
TGI(三角緑色度指数) - クロロフィル感度に対応するRGB指数。TGI指数は、可視波長の反射率値によって決まります。葉が多く茂っているエリアでは、クロロフィル含有量を示す優れた代用指数となります。
![VARI – Visible Atmospherically Resistant Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/2tZ8SrBTYVmyKpMeW1v9gE/51b27cd29a762df4ab79076eaf92dbb7/Pix4Dfields-VARI-index.jpg)
VARI(可視大気抵抗植生指数) - 葉による被覆率に対応するRGB指数。この指数は大気の影響を受けにくく、画像に含まれる植生の割合を推定するために使用されます。
PIX4Dfieldsの植生指数:BNDVIとGNDVI
![BNDVI – Blue Normalized Difference Vegetation Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/5z3jAq0kKzZvE2GtUDQNqs/23f5ca83ffec1d09c4a89387aa1647e3/Pix4Dfields-BNDVI-index-MicaSense.jpg)
BNDVI(青正規化植生指数) - BNDVIは、赤色チャネルを使用しない、青色の可視光を使用した指数です。クロロフィル含有量の影響を受けやすいエリアに適しています。
![GNDVI – Green Normalized Difference Vegetation Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/691MRZFsZx0jfCijRqrc17/20cb5419d2b8d2ae9fac98bc8ff4111e/Pix4Dfields-GNDVI-index-MicaSense.jpg)
GNDVI(緑正規化植生指数) - GNDVI指数では、赤色可視光と近赤外線の代わりに緑色可視光を使用します。光合成の速度の計測や植物のストレスの監視に役立ちます。
PIX4Dfieldsの植 生指数:MCARIとCustom
![MCARI – Modified Chlorophyll Absorption in Reflective Index](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/69cMJG4bDm3AgOCXAb4ojT/a7ce3e8f2f9ee2dc88544b8bb2a499f5/Pix4Dfields-MCARI-index.jpg)
MCARI(改良クロロフィル吸収反射率指数) - MCARIは、クロロフィル濃度の計測に使用される指数です。葉面積指数のばらつきが反映されます。
![Custom index for soil and vegetation masking](https://images.ctfassets.net/go54bjdzbrgi/5nmDXTFHqY4XHnSrV4jKa0/0d77a1d1484db5b03624d8679fd80e96/Pix4Dfields-Soil-masking-index.jpg)
マスキングのためのカスタムインデックス - このカスタムインデックスを使用すると、マップ上の土壌または植生をマスクして、結果を絞り込むことができます。
まずはデモ版でお試しください!
さまざまな植生指数を試してみたい場合は、デモ用のデータセットをダウンロードして、PIX4Dfieldsで直接お試しください。その他のガイダンスや操作説明については、PIX4Dfieldsのサポートページをご覧ください。