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設計データの検証: 実際の現場と設計データをデジタルで比較

設計データの検証: 実際の現場と設計データをデジタルで比較 建設中にデジタル ツールを活用することで、設計段階と現実の建築現場での状況が比較できます。PIX4Dcloud では、DXF ファイルおよび IFC ファイルを使用して設計データと実測データとの整合性を確認できます。

3D スキャンと測量サービスを提供するノルウェーの Universalprosjekt Geosystemer AS (英語) のロゲル・ヨハンセン氏は、建設の各段階に対応する高精度なデータ ソリューションを専門としています。ヨハンセン氏は、Pix4D のマッピング ソリューションを活用して設計データが現実の状況と一致しているかを確認し、建設の初期段階で潜在的な問題の特定し追跡しています。今回の記事では、ヨハンセン氏の日々の業務で PIX4DcatchPIX4Dcloud がどのように必要不可欠なツールとなっているかということについて、お話を伺いました。

設計データと実際の現場を比較して差異を検出

ヨハンセン氏のチームは、PIX4Dcloud の設計データ オーバーレイ ツールを使用することで、ドローンやスマートフォンで収集したデータから生成されたモデルと元の設計データを比較します。設計データ オーバーレイ ツールは、さまざまな形式の複雑なデータをプロジェクトに直感的に統合できる強力なソリューションを提供するため、次のような用途に活用できます。

  • 設計データと現場の状態が一致しているかを効率的に検証
  • 計画と実施工とのズレを特定
  • プロジェクト管理と記録作成の簡便化 (英語)
  • 設計者、建築技術者、プロジェクト マネージャー間の連携を強化
  • 必要な調整について関係者に正確に共有

PIX4Dcatch を使用して高精度なデータを取得して、Pix4D のソフトウェアで取得データを処理することにより、ヨハンセン氏は効率的な業務フローを作り上げることができました。PIX4Dcloud の設計データ オーバーレイ機能などのツールを活用することで、ジオリファレンス済みの 3D モデル内でシームレスに複雑な設計データ ファイル (DFX や IFC など) を直接可視化・検証でき、設計時のデータと施工後の状態を比較できます。この業務フローを活用することで、ヨハンセン氏はクライアントや事業パートナーに対して大きな価値を提供してきました。

IMA BLO CON DXF & IFC Real Estate Layers 3.1
建設レイヤーが追加される前に PIX4Dcloud で取得された 3D 点群。設計データの比較と進捗管理に使用されます。

業務フローとのシームレスな連携

PIX4Dcatch の活用で 3D スキャンがもっとシンプルに

ヨハンセン氏は、3D スキャン用アプリの PIX4Dcatch を使用して地上の画像を撮影し、撮影した画像をドローンから取得した空撮データで補完しています。ヨハンセン氏は PIX4Dcatch について「非常に優れた記録機能を持っており、その点で我々の業務に大いに役立っています。これは、精度と全体像の視覚的な把握が重要な役割を果たす我々のプロジェクトにとって欠かせない特徴なのです」と述べています。また、PIX4Dcloud にデータをアップロード (英語) できるため、ヨハンセン氏のチームは、どんなに厳しいプロジェクト要件にも対応できる、極めて高精度で網羅的な資料を提供することができています。

「PIX4Dcatch は使いやすく高機能で、業務フローに自然と組み込むことができます。日常業務でも長期プロジェクトでも大きなメリットをもたらすため、費用対効果が抜群のツールです。」- Universalprosjekt Geosystemer AS CEO ロゲル・ヨハンセン氏

PIX4Dcloud を通じてシンプルな URLを介してモデルやデータを共有すること (英語) ができ、データを開くのに特別なソフトウェアが必要ないため、時間の節約ができるとともに技術的なハードルを解消できます。業務フローとのシームレスな連携が可能なことにより、ヨハンセン氏のチームはプロジェクトの進捗に合わせて素早く更新を行い、新しい結果を共有することができています。

2D ビューと 3D ビューの組み合わせでプロジェクト全体を見通す

ヨハンセン氏は、PIX4Dcloudの 2D および 3D ビューを活用してプロジェクト データを事業パートナーに効果的に紹介しています。これは、事業パートナーがプロジェクトの範囲と詳細を視覚的かつ直感的に把握するのに役立ちます。ここでは、ヨハンセン氏が 21 戸の住宅ユニットを含む建設プロジェクトから得た洞察をご紹介します。

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プロジェクトの 2D オルソモザイク

2D ビュー は、地表の分析と土地計画の分析に不可欠です。ヨハンセン氏は、CAD データ、オルソモザイク、PDF を組み合わせて、調整可能な不透明度を持つ統合ビューとして表示させます。これにより、設計時の状態と実際の現場の状態を現実世界のコンテキスト内で示すことで、網羅的な全体像を確認できます。ヨハンセン氏のチームは、この資料を活用して投影されたデータ間の不一致を特定することで、いくつかの問題を突き止めることができました (英語)

3D モデル は、地形と構造物のリアルかつ詳細な表現を提供します。ヨハンセン氏のチームは、機械制御装置を通じて建築現場を直接かつ完全に制御することができる掘削機オペレーターに、点群を除く 3D 素材を送ると同時に、PIX4Dcloud に 3D 素材をアップロードします。それにより、関係者全員が 3D モデルを視覚的な基準として使用し、プロジェクトの実行およびコミュニケーションに役立てることができます。

設計データ オーバーレイの活用

ヨハンセン氏のチームは、PIX4Dcloud の設計データ オーバーレイ ツール (英語)を使用して、ジオリファレンスされた 3D モデルとオルソモザイク内で DXF および IFC ファイルをビジュアル化・比較しています。このツールを使用すると、設計データ ファイルをプロジェクトに統合して、より良い理解を得るとともに、意思決定を行うことができます。

PIX4Dcloud の設計データ オーバーレイ ツールを使用した業務フロー

  1. ファイルのインポート

DXF ファイル (技術図面や平面図用) (英語用) または IFC ファイル (構造の詳細、資材の情報、3D モデルを含む BIM データ (英語用) のいずれかの関連する設計データ ファイルを PIX4Dcloud にアップロードします。

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PIX4Dcloud にアップロードされた技術的な DXF 設計ファイル (2D ビュー)。
  1. 位置合わせ

ファイルがインポートされたら、[設計データ オーバーレイ] ツールを使用して、既存のモデル上にファイルを正確に位置合わせします。DXF ファイルは、特に平面図や地形データでの活用に便利です。一方、IFC ファイルは建物や構造物のより複雑で詳細なビジュアライゼーションを行います。

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3D 点群にアップロードされた DXF ファイル。3D モデルに対して設計データの 3D ビジュアライゼーションが可能です。
  1. レイヤーの活用
  • DXF ファイル: DXF ファイル内の特定のレイヤーを有効にして、等高線、ユーティリティ ネットワーク、または建物のレイアウトなど、分析に関連する要素のみのビジュアライゼーションを行います。

  • IFC files: プロジェクトの主な目的に応じて、さまざまな要素 (壁、柱、または HVAC システムなど) を表示または非表示にできます。

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元の設計データ ファイルとオルソモザイクの設計データ オーバーレイ。これにより、設計データと現場の比較ができます。

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包括的なビューを表示するために、3D 点群上に DXF ファイルと IFC ファイルの両方がオーバーレイされています。

[設計データ オーバーレイ] ツールは、ヨハンセン氏のチームの業務において多大な貢献をしています。様々なツールの業務フローへの統合を可能にするので、複雑な課題の解決や、高い品質の維持、卓越した成果の達成を可能にしています。これはヨハンセン氏のチームにとって著しい強みとなり、クライアントや事業パートナーに対してより多くの価値提供ができるようになりました。

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いくつかのサーフェスを組み合わせて表示した画像。レイヤー 1: 住宅とガレージ用に流し込みで施工した床、レイヤー 2: 基礎部分、レイヤー 3: 建物と中庭周辺の完成したエリア。この資料は、竣工時の状態の全体的な印象を表すため、作業を行う請負業者に役立ちます。
「PIX4Dcloud によって共同作業が可能になることで、関係者全員の信頼を確保し、高品質な成果物の提供が実現できます。つまり、PIX4Dcloud は日々の業務をシンプルにするだけでなく、プロジェクトのプレゼン・伝達方法の水準を底上げするツールなのです。」- Universalprosjekt Geosystemer AS CEO ロゲル・ヨハンセン氏

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